2025/05/18
初めてインコを飼う方へ


はじめに
セキセイインコは「世界で最も人気のあるペットバード」とされ、適切な飼育で非常に愛情深い伴侶になります 。オカメインコも社交的で好奇心旺盛な性格で知られ、頭頂の冠羽で感情を表現しながら飼い主になつきます 。コザクラインコ(ラブバード)は鮮やかな羽色とともに仲間や飼い主との深い絆を育むことで名高く、家庭内でもパートナーに愛情を示します 。これら3種は体が小型で人懐っこいため、初めてのインコ飼育にも向いています。

食事
これらのインコには高品質なペレット食を主食とし、果物・野菜・穀物・種子など多様な食材で栄養バランスを整えることが重要です 。特にセキセイインコやオカメインコは総摂取量の約60~70%をペレットでまかない、残りを野菜・果物・種子で補給するのが理想的です 。例えば、にんじんやケール、ブロッコリー、赤ピーマンなどの緑黄色野菜や、リンゴ・ブドウ・メロンなどの果物はビタミン源として推奨されます 。一方、アボカド 、チョコレート 、カフェイン(コーヒー・茶・エナジードリンクなど) 、タマネギ・ニンニク 、塩分・脂肪分の多いおやつ などは鳥にとって中毒を引き起こすので絶対に与えてはいけません 。エサは毎日新鮮な量を提供し、残りは翌日に残さず取り除きます 。水は常に清潔なものを用意し、給餌皿・水入れは毎日洗浄しましょう 。私が飼っているLOOKは発情することがあるため、食事制限をしております。個体差はありますが、毎日体重を測定し餌をあげる量を決めましょう。

ケージの設置
ケージはできるだけ広いサイズを用意し、横幅(奥行き)を重視します 。セキセイインコ1羽なら床面積約160×45cm以上、オカメインコ1羽なら約180×60cm以上が推奨されます 。コザクラインコはさらに活発なので、1羽の場合は一辺約45.7cm(18インチ)程度の立方体サイズを最低限度とするとよいでしょう 。格子の間隔は頭や足が挟まらないよう0.5~0.6インチ(約1.3~1.6cm)以下にします 。止まり木には直径の異なる天然木製の枝を複数用意し、爪が自然に収まる太さにします 。ケージは騒音の少ない場所に置き、直射日光や冷暖房の強い風が当たらないよう配慮します 。遊び用のおもちゃも充実させましょう。たとえば、かじって遊べる木製おもちゃやブランコ、梯子、鈴などを吊るし、日々の知的刺激と運動機会を増やします 。また水浴び用の容器や霧吹きを用意し、週に数回は自由に水浴びさせることで羽毛や皮膚の健康を保ちます 。

健康管理
鳥は体調不良を隠す習性があるため、飼い主が微妙な変化に気づくことが大切です。羽根を膨らませてじっと丸くなる、元気がなくて動きが鈍い、食欲不振や水分摂取量の変化などは病気のサインです 。呼吸が荒い、尾羽を上下に振る(尾羽ボビング)、くしゃみ・鼻づまり、目や嘴からの分泌物などの症状も見逃さないようにしてください 。新しく鳥を迎えたら、購入後すぐに獣医師の診察を受け、以後は年1回程度の健康診断・検便を受けることが推奨されています 。日常の衛生管理としては、ケージ内の糞や食べ残しは毎日取り除き、底網シートや床材も定期的に交換します 。給餌器具や水入れは毎日洗い、週に一度程度はペット用洗浄剤や薄めた塩素系洗剤でケージ全体を洗浄・消毒しましょう 。さらに、テフロン加工の調理器具や煙、香料スプレー・アロマキャンドルなどは致命的な毒ガス(ポリテトラフルオロエチレン)を発生させるため絶対に使用しないでください 。
トレーニングと慣れ
これらのインコは非常に社交性が高いので、飼い主との信頼関係づくりが重要です。ペコ(PECO)獣医監修の指導によれば、まずケージ越しに好物のエサを与えたり優しく語りかけたりして少しずつ警戒心を解きます 。手乗りにするには根気強く段階的に進めましょう。たとえば、お気に入りのシードを手に持って指先を止まり木代わりにし、「ステップアップ」と呼びかけつつ乗せる練習を繰り返し、成功したらすぐにご褒美を与えて肯定的な経験を積ませます 。慣れて指に乗るようになったら部屋で放鳥し、戻るとおやつがもらえる経験を繰り返し学習させます 。こうした積み重ねには数ヶ月~数年かかる場合もあるため、忍耐が欠かせません 。コザクラインコは縄張り意識が強く時に噛み癖を示すこともあるので 、焦らず扱い、ほめる・ご褒美で学習を促すポジティブな訓練を心がけてください。
まとめと参考文献
オカメインコ、セキセイインコ、コザクラインコはいずれも初心者に人気の飼いやすい小型インコですが、バランスの取れた食事や十分な運動・遊び場の確保、清潔な環境維持が欠かせません。日々の世話と観察を通じて早期に体調異変に気づき、獣医師と連携しながら飼育していくことが健康長寿の秘訣です。本記事では上記内容について、獣医師監修記事や専門情報を参照し解説しました。各項目の詳細は引用元をご確認ください。
参考文献: 本記事中の情報は主に専門家監修サイトやペット飼育ガイド(例:PetMD、VCA、専門店ブログなど)を参照しています。
- 鳥類の栄養管理
- 食事と中毒性のある食材
- ケージ環境と設置
- 健康管理と衛生
- トレーニングと慣れ